ESETでRustDeskがブロックされるときの対処法

RustDeskでリモート接続しようとしたら繋がらない。サーバーもネットワークも問題ないのに繋がらない——そんなとき、原因がPCにインストールされたセキュリティソフト(ESET)のファイアウォールだった、というケースがあります。

この記事では、ESETがRustDeskの通信をブロックしている場合の確認方法と、正しい許可設定の手順をまとめます。特に、「許可したはずなのに繋がらない」という落とし穴についても解説します。

まず切り分け:本当にESETが原因か

ネットワークやサーバー側をひととおり確認しても繋がらない場合、セキュリティソフトを疑います。一番手っ取り早い切り分けは、接続される側(操作される側)のPCのファイアウォールを一時的にOFFにしてみることです。

これで繋がるなら、原因はファイアウォール(ESET)で確定です。

ただし、確認できたらすぐにファイアウォールはONに戻してください。OFFのまま運用すると、RustDeskだけでなくあらゆる通信に対する防御が無くなってしまい危険です。「ESETが原因」と分かったら、ONに戻したうえで、RustDeskの通信だけを許可するのが正しい着地です。

重要:許可が必要なのは「接続される側」

リモートデスクトップでは、ファイアウォールが厳しく見るのは主に着信(インバウンド)です。

  • 接続される側(操作される側):外から接続要求を受け取る → 着信の許可が必要 → 設定が重要
  • 接続する側(操作する側):自分から外へ出ていく発信通信 → 多くの環境で許可不要

実際、接続される側のファイアウォールをOFFにすると繋がり、接続する側は何も触らなくても通信できていました。つまり、対処すべきは接続される側だけというケースが大半です(ESETが発信も制御する厳しいモードでなければ)。

まずは接続される側だけ設定して、それで繋がるか試すのが無駄のない進め方です。

許可の方法:rustdesk.exe をアプリ単位で許可する

RustDeskを使う以上、rustdesk.exeの通信は必ず許可される必要があります。最もシンプルで、IP変動や経路変更にも強いのが、実行ファイル(rustdesk.exe)をアプリ単位で許可する方法です。

手順

  1. ESETを開く
  2. F5キーで詳細設定を開く(または「設定」→「詳細設定」)
  3. 「ネットワーク保護」→「ファイアウォール」 を開く
  4. 「ルール」の項目で 「編集」 をクリック
  5. 「追加」 で新規ルールを作成

一般タブ

  • 名前:RustDesk(任意)
  • 方向:両方(着信・発信)
  • 操作:許可
  • プロトコル:TCP & UDP

ローカルタブ

  • アプリケーション欄で「参照」を押し、rustdesk.exe を指定
  1. 保存して適用

落とし穴:許可したのに繋がらない最大の原因

「rustdesk.exeを許可したのに繋がらない」——これが一番ハマるポイントです。

最も多い原因は、許可した実行ファイルのパスが、実際に動いているプロセスのパスと違うことです。RustDeskはインストール版・ポータブル版でパスが異なり、さらに実行時に別の場所から動いていることもあります。許可したパスと実際のプロセスのパスがずれていると、許可ルールが効きません。

実際に動いているパスを特定する方法

  1. RustDeskを起動・接続待ち受け状態にする
  2. タスクマネージャーを開く(Ctrl+Shift+Esc)
  3. 「詳細」タブで rustdesk.exe を探す
  4. 右クリック → 「ファイルの場所を開く」
  5. 開いたフォルダのアドレスバーに表示されるパスが、実際に動いているrustdesk.exeのフルパス

このパスを、ESETのルール作成時に「参照」で指定してください。これで許可が正しく効きます。

なお、RustDeskが複数のプロセスで動いている場合(サービスとしてインストールしている場合など)は、すべてのrustdesk.exeのパスを許可する必要があります。

もっと確実な方法:ブロックログから許可する

パスを手で探すより確実なのが、ESETのブロックログから直接許可ルールを作る方法です。

  1. ESETを開く → 「ツール」→「ログファイル」
  2. ログの種類を 「ネットワーク保護」(ファイアウォール)に切り替え
  3. RustDeskがブロックされた記録(rustdesk.exe や RustDeskのポート 21115〜21119, 21118 など)を探す
  4. その行を右クリック →「許可」または「ルールを作成」

実際にブロックされた通信そのものに対して許可ルールが自動生成されるので、パスやポートの指定ミスが起きません。原因の特定と対処が同時にできる、最も手堅い方法です。

補足:Tailscale経由で使っている場合

RustDeskをTailscale経由(相手をTailscaleのIP 100.x.x.x で指定)で使っている場合は、アプリ単位の許可のほかに、TailscaleのIPレンジを信頼ゾーンに入れる方法もあります。

  • Tailscaleのレンジ全体:100.64.0.0/10
  • または相手の特定IP1つ:100.x.x.x/32

ESETの「既知のネットワーク」や「信頼ゾーン」の設定で、Tailscaleアダプターのネットワークを信頼ゾーンに分類します。ただし、RustDeskを使う以上 rustdesk.exe の許可は前提として必要なので、まずはアプリ単位の許可を確実に行うのがおすすめです。

RustDesk側のセキュリティにも注意

ファイアウォールで許可するということは、外部からの接続を受け入れるということです。ESET側の設定よりも、むしろRustDesk側のセキュリティ設定のほうが重要になります。

  • 強い接続パスワードを設定する
  • 不要なときは常時待ち受けをオフにする
  • 利用できるアクセス制御機能は有効にする

リモートデスクトップは便利な反面、設定を誤ると外部から不正アクセスされるリスクがあります。許可設定とあわせて、RustDesk側の防御も固めておきましょう。

まとめ

  • RustDeskが繋がらないとき、接続される側のファイアウォール(ESET)を一時OFFにして切り分ける(確認後すぐON)
  • 許可が必要なのは基本的に接続される側だけ。接続する側は多くの場合不要
  • 許可は rustdesk.exe をアプリ単位で行うのが汎用的
  • 「許可したのに繋がらない」最大の原因は、実行ファイルのパス違い。タスクマネージャーの「ファイルの場所を開く」で実パスを特定する
  • ブロックログから許可ルールを作るのが、ミスが少なく最も確実
  • RustDesk側のパスワード・アクセス制御も忘れずに

「サーバーもネットワークも正常なのに繋がらない」ときは、セキュリティソフトのファイアウォールと、許可した実行ファイルのパスを疑ってみてください。

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